今回紹介する『腹黒女の転落』は、自分さえ幸せならそれでいい“自己中女”たちに降りかかる因果応報の顛末について描いたお話です。
うっかりさんを装い手抜きしまくりのパート女や金目当てで隣人を陥れる金欲女など、個性的な自己中女たちにゾクゾク…。横嶋やよい先生らしいスカッと爽快な結末がクセになります♪
漫画『腹黒女の転落』はどんな作品?
作者 | 横嶋やよい |
ジャンル | 女性漫画 |
出版社 | 小学館 |
掲載誌 | ニャンコミック |
漫画『腹黒女の転落』は、「信じて騙されたなら自己責任!~人生詰んだ女たち~」で有名な横嶋やよい先生の最新作!
真面目に働く事を咎められ手抜きするよう促された主人公や、友達だと思っていた隣人に裏切られた主人公、そして嫁を陥れようと企んだのに墓穴を掘ってしまった主人公など、個性的な自己中女がたくさん。
『腹黒女の転落』 ムカつく!手抜きパート女の感想
~ あらすじ ~
義母の介護を終え子供たちも独立し、暇を持て余した主婦・直子は久々にパートに出る事に。しかし最初の清掃会社では、真面目に仕事をした事を咎められ退職に追い込まれます。
次にハローワークで見つけた厳しくて有名な企業に就職した直子は、厳しいながらも誠実な同僚に恵まれ充実した日々を過ごしていました。
ところが、新しく派遣されたマネージャーの沼川は何故か直子を退職に追い込むような行動を取り始めます。さらに新しいパートの栗山がやって来てからは、益々直子へのあたりが強くなって…。
正直者が損をする世の中
主人公の直子は綺麗好きで、与えられた仕事は完璧にこなす責任感の強い女性。
最初に就職した清掃会社でもきちんと仕事をこなしただけなのに、楽をしたい同僚に疎まれ退職に追い込まれるなんてやりきれませんね。
次の職場は良き同僚に恵まれ楽しく働いていたのに、新しいマネージャーの沼川は直子を目の敵にしている様子。
現実にありそうな胸糞展開に、読みながらモヤモヤしてしまいました!
手抜き女への制裁
新しく入社した栗山は、うっかりさんを装う手抜き女。
どんなに仕事を教えても言う通りにこなすつもりなどなく、楽をしたい気持ちが見え見えですね…。
何故か栗山を気に入った沼川が贔屓しまくるのにも腹が立ちました!
しかしラストでは、理不尽上司と手抜き女への天罰が下る展開となっておりスッキリ♪
予想外の結末に驚かされましたが、正直者が馬鹿を見る展開にならず本当に良かったです!
『腹黒女の転落』金欲フレネミーの感想
~ あらすじ ~
亡き舅の借金返済のためにマイホームを売却し、低所得者向けの借家に引っ越した加代子。変わってしまった生活に悲観しながらも、加代子は隣人の留美と仲良くなり楽しく過ごしていました。
夫も本業とは別にバイトを始めた頃、加代子の携帯に怪しげな電話がかかります。留美に相談すると新手の詐欺だと言われ、舅の借金返済の手続きで携帯番号を書いた際に漏れたと推測。
綺麗なシクラメンの鉢植えを貰い元気を取り戻した加代子はこっそりと溜めていた貯金の確認に向かいますが、何故か全額が引き出されていました。さらに近隣でも、加代子と同じような被害が多発している事が分かり…。
気の合う隣人
主人公の加代子は、舅が遺した借金返済のためにマイホームも貯金も失ってしまった主婦。
あまりにも理不尽な仕打ちにいたたまれなくなりましたが、転居先でも友人ができ楽しく過ごしているようで安心しました!
隣人の留美は加代子と年齢も近く、実家で育てた花をプレゼントしてくれる気さくな女性。
しかし留美と知り合ってから不可解な出来事が起こり始めましたし、本当に信頼して大丈夫なのでしょうか。
信じていた人の裏切り
加代子の携帯に詐欺らしき着信があった後、恐れていた事件が発生。
節約の末に貯めた貯金が何者かに引き出され、夫婦喧嘩に発展する展開がリアルですね。
結局夫の言葉を信じる事にした留美ですが、近隣でも同じような被害が多発しているなんて怪し過ぎる…。
最終的には犯人も明かされましたが、犯人も含め関係者の自己中心的な言い分に呆れ、かける言葉もありません。
誰にでも起こりそうな出来事に、身の毛もよだつお話でした!
『腹黒女の転落』嫁の邪心・姑の誤算の感想
~ あらすじ ~
一人息子が恋人の雪乃との結婚を決め、姑の立場となった益代。結婚当初世間知らずだった益代は元教員だった義母から“悪妻”と罵られ憤ります。
しかし気の強い益代は義父の死後、身体が弱くなった義母のプライドを傷つけ別居に追いやると孤独死させる事に成功。姑の立場になった今、嫁を厳しくしつけようと企んだ益代ですが、雪乃の方が一枚上手で…。
嫁と姑の戦い
主人公の益代は、元教員の義母からいじめられた過去を持つ主婦。
世間知らずの益代を出来の悪い生徒に教育するかのようにいじめ抜き、ことわざを使い“悪妻”呼ばわりするなんて意地が悪過ぎますね。
義母の骨折を皮切りに仕返しを始め、最後には孤独死するまで追い込む執念にゾクゾク…。
信じていた息子からも見捨てられた義母は気の毒でしたが、いつか益代も同じような目に遭いそうな予感がします。
嫁の本性
嫁となった雪乃に恩を売り言う事を聞かせようと企んだ益代ですが、そう上手くはいきませんでしたね。
可愛がっていた息子は嫁の肩を持ち、孤立していく益代の姿はまるで義母のよう。
最終的には一人悪者にさせられ、義母と同じく別居に追いやられる益代の姿が哀れに感じました…。
ここで終わるかと思いきや…
それぞれの結末や全体通しての感想
どこにでもいるズルい人
この作品は様々な“腹黒女”にスポットを当て転落ぶりを描いていますが、現実にありそうな展開ばかりで震え上がりました!
最初に登場した手抜き女はまだ可愛いもので、どんなに楽をしようとしてもいつかはバレるというお手本のようなものですね。
次に登場した手癖の悪い隣人についても、人を簡単に信用してはいけないと教訓に。今回は痛い目に遭いましたが、誠実な加代子なら幸せな人生を歩めるでしょうね。
大人しそうな人ほど怖い
個人的に最も恐ろしかったのは、3話に登場した嫁の雪乃。
一見控え目で従順な嫁に見えますが、その本性は真っ黒で、言葉巧みに周囲を味方につけ益代を追い込んでいく姿にゾクゾクします!
益代が最初からイジワルなどしなければこんな事にはならなかったと思いますが、これも義母を孤独死に追いやった報いでしょうか。