漫画【私の夫は溺れる魚】ネタバレありの感想!崩れた日常の行きつく先

夫の突然の裏切りに静かに絶望するあずみの姿がリアルに描かれた、ヒューマンドラマ『私の夫は溺れる魚~雑魚を寝取って嬉しいですか?~』をご紹介します!

夫婦の信頼が崩れ去る瞬間、そして裏切りから始まる新たな人生…。濃密な人間模様が心に残る作品です。

淡々と進む日常の中で、あずみや夫はそれぞれどのような人生を歩んでいくのでしょうか?

漫画【私の夫は溺れる魚~雑魚を寝取って嬉しいですか?~】はどんな作品?

作者横嶋やよい
ジャンル女性漫画
出版社笠倉出版社
レーベル家庭サスペンス

作品情報

インパクトのあるタイトルが印象的な本作は、現代のリアルな人間関係や社会の裏側を描く作品を多く手がける横嶋やよい先生によるものです!

『私の夫は溺れる魚』も、家族という身近なテーマを通して、登場人物の感情を生々しく描写しています。

本作の魅力は、派手な演出が少ない分、登場人物の心の動きがとても丁寧に描かれているところです。

夫に裏切られたと知ったときのあずみの静かな絶望や、言葉にできない苦しさが、読んでいるこちらにもじわじわ伝わってきます…。

また、夫の身勝手な行動や義父母の温かさも丁寧に描かれており、短編ながらも一本のドラマを観たような感覚を味わえる作品です!

物語の登場人物

あずみ隆文の実家が営む鮮魚店を手伝う専業主婦。夫・隆文の裏切りに静かに傷つきながらも、離婚を決断する。芯の強さを持ち、彼と別れた後も自分の幸せを求めて歩み始め…。
隆文あずみの夫。身勝手な理由からルリとの浮気に走った。自分の気持ちに正直すぎて、後先を考えずに行動してしまうタイプ。
ルリ隆文の浮気相手。あずみを見下し、隆文を“運命の人”と持ち上げる。隆文と結婚し、順風満帆の生活を期待していたが…?
義両親鮮魚店を営む隆文の両親。隆文の浮気で傷ついたあずみに優しく寄り添い、彼女の味方でいてくれる存在。
Renta!

「わー、たしかにおばさんだぁ!」夫の実家の鮮魚店を支えるあずみの前に現れた若い女。
夫はあずみの荒れた手を侮辱し、…

 

【私の夫は溺れる魚~雑魚を寝取って嬉しいですか?~】あらすじを分かりやすく解説!

ここでは、【私の夫は溺れる魚~雑魚を寝取って嬉しいですか?~】のあらすじを紹介しています。※以下、ネタバレ要素を含みますので、未読の方はご注意ください。

裏切りと崩れた平穏な日常!

専業主婦のあずみは、夫・隆文の実家が営む鮮魚店を手伝いながら、穏やかな日々を送っていました。

しかし、ある日、店に若い女性が現れます。彼女の名前はルリ。なんと、隆文の浮気相手だったのです!

仕事をさぼって浮気をしていた隆文に、義父母は激しく怒りましたが、あずみは何も言い出すことができず…。

そんな彼女に対し、隆文はあまりにも理不尽な主張をぶつけてきました。

自分勝手な隆文とルリの行動を目の当たりにし、あずみは離婚することを決意して…!

浮気夫の末路

離婚後、隆文は当然のように両親の鮮魚店を継ぐつもりでいましたが、両親はあずみへの慰謝料にあてるため、店をたたむことを決めていました。

実質的に“クビ”となった隆文に対し、ルリは新しい店を開業することを提案!二人で新たに店を開くことにしたのです。

しかし、ずさんな経営管理や衛生管理の不備によって、店の評価はたちまち下がり…。経営は行き詰まってしまいます。

やがて隆文とルリの関係も悪化し、ついにルリは離婚届を置いて出て行ってしまいました。放心状態になった隆文が向かった先は…。

 

【私の夫は溺れる魚~雑魚を寝取って嬉しいですか?~】結末まで読んだ感想(ネタバレ注意)

あずみの淡々とした強さ

隆文の身勝手な浮気にひどく傷ついたあずみでしたが、復讐に走ることはなく、静かに現実を受け止めているように見えますね…。

怒りや悲しみをぶつけることもできたはずなのに、そこに彼女の人間としての強さを感じました。

離婚後も、あずみは自分の足でしっかりと立ち上がって、自分の力で道を切り開いていく姿がとてもカッコよかったです!

また、その中で義父母の優しさも、あずみを支えてくれていますね。

これまでのあずみの頑張りがあったからこそですが、義両親が隆文の味方をするのではなく、あずみの側についてくれて本当によかった…!としみじみ感じました。

隆文とルリの末路

小次郎
隆文は本当に救いようがないというか、呆れてしまいました!

浮気して離婚し、新しく店を開く行動力あるものの、後先をまったく考えていないところが目につきます…。

ルリも同じようなタイプで、二人とも良くも悪くも自分の感情に正直なんでしょうね。しかし、彼女の方が一枚上手のようにも感じます(笑)

ただし、浮気相手と新たな人生を歩んだからといって、必ずしも幸せになれるとは限りません。今回の出来事は隆文にとって良い薬になったのではないでしょうか?

彼の結末には、ほんの少し可哀そうに思う部分もありますが、やはり「自業自得」という言葉がぴったりですね!

小桃
あずみを傷つけた罰が下って良かったです。

登場人物の心情がリアル!

隆文とルリにはひたすらイライラさせられましたが、キャラクターの心理描写が非常にリアルだと感じました。

あずみと結婚して数年が経ち、若くて可愛いルリに惹かれてしまう…。現実でもよくある話なのかな、と残念ながら思ってしまう部分もありますね。

しかし、どうにかルリと結婚した後に経営が立ち行かなくなり、ルリからも見捨てられてしまう展開には、ほんの少しスカッとしました。

彼女はやっぱりお金目当てだったんですね…。ある意味、気持ちのいいキャラクターでした(笑)

 

【私の夫は溺れる魚~雑魚を寝取って嬉しいですか?~】見どころをご紹介!

この作品の見どころは、淡々とした日常描写の中に潜む人間ドラマが、爽快なストーリー展開でまとめられているところです!

最後の「読了感」は、まさに1話完結型ならではの楽しみですね!

夫の裏切りという重いテーマを扱いながらも、派手な展開はなく、日常の中で少しずつ変わっていくあずみの気持ちに、思わず寄り添いたくなりました。

また、クズ夫・隆文と浮気相手ルリの見事な転落劇もしっかりと描かれていましたね(笑)

あずみに対する義両親の温かさも伝わってきて、本当に日常の中に暮らす家族の一幕をのぞいたように感じられました!

まとめ

今回は『私の夫は溺れる魚~雑魚を寝取って嬉しいですか?~』をご紹介しました。

夫に裏切られたあずみの前向きな姿勢や、浮気した隆文とルリの末路など…。短編ながらも魅力がぎゅっと詰まっている作品です!ぜひ読んでみてくださいね。